蜜蜂を救え!ミツバチ減少ではちみつ危機に

夏のレモネードにかかせないはちみつ。とろーり甘くておいしいハチミツは子供も大人も問わず大好きな健康食品です。

また、ミツバチは家庭菜園においてもポリネーターとしてとっても大切な役割をしてくれます。

今回は、ミツバチとはちみつについてご紹介します。

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知っておかないといけないハチミツのこと

まずは、小さい子供がいる家庭で知っておきたいハチミツの危険性についてこんな情報があります。

ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから

1歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べることによって乳児ポツリヌス症にかかることがあります。

ポツリヌス菌は土壌中などに広く存在している細菌です。

ポツリヌス菌が食品などを介して口から体内にはいると大人の腸内ではポツリヌス菌が他の腸内菌との競争に負けてしまうため通常何も起こりません。

赤ちゃんの場合、まだ腸内環境が整っておらず、ポツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出すため便秘、ほ乳力低下、元気の消失、泣き声の変化、首のすわりが悪くなるといった症状を引き起こすことがあります。

ポツリヌス菌はポツリヌス菌の耐熱性は120℃、4分とされており熱に強いので通常の過熱や調理では死にません。

1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの飲料、お菓子などの食品を与えないようにしましょう。

厚生省

食品会社もハチミツを含む食品にはこの旨を消費者に分かりやすく表示するように厚生省から通達されています。

小さいお子さんが間違って赤ちゃんに与えてしまうこともあるので、おうちで保護者の方が気を付けてあげて下さいね。

参照:厚生省

はちみつと健康

ハチミツほど風味の数が多い食べ物ってあるんでしょうか?

旅行する度にお土産でハチミツを買ってみたら味や香り比べができて楽しそうですね。

花の数だけ風味も色も舌ざわりも違うハチミツは無加熱、未加工の天然生食品(純国産の場合)

ミツバチが花蜜や甘露蜜などを採集し、ミツバチの分泌酵素などの物質を加えて変化させ巣に蓄えて熟成させたもの

ミツバチが集めた花粉はタンパク質、遊離アミノ酸を豊富に含み、炭水化物、資質をはじめ、ビタミン、ミネラルが多く含まれ、抗酸化作用があります。

花蜜にミツバチの唾液が混ざりその添加酵素が働いてブドウ糖と果糖になり、巣箱の中で持ち帰った蜜にミツバチが羽で風を送ることで1.5倍に濃縮されます。

ハチミツの糖分はフラクトース、グルコースのような単糖を主成分とする高糖濃度食品で体に吸収されやすく、素早くエネルギー源となります。

受験勉強で疲れた頭やスポーツ後の疲労回復に役立ちます。

ハチミツが結晶化しやすいのはグルコース濃度が高いためで、べとつきやすい原因はフラクトースの吸湿性が高いことにあります。冷温保存だと結晶化します。

ハチミツはタンパク質や脂質保有量が少ないことに加え、高糖濃度、特にフラクトース含量が多く酸性なので殺菌効果があり長く保存できます。

ビタミン、ミネラル、アミノ酸や酵素などの栄養素も豊富に含まれた健康食品です。

昔からハチミツを咳止めや淡きりに使われ、ビタミンB5やニコチン酸の働きで唇の荒れ止めにも効果があるといわれています。

ニュージーランド産のマヌカハニーはハチミツの一種ですが、一般のハチミツと異なる特有のMGOという抗菌物質が含まれ、口内ケア、風の予防、腸内環境など健康増進効果をもっていることから注目されています。

参照:はちみつ ハチミツの特性

生命力の宝庫ローヤルゼリー

ローヤルゼリーは女王蜂となる幼虫のえさとして働き蜂が花粉を食べてから、一旦吸収した後に分泌する物質。働きバチが数か月しか生きないのに女王バチは約3年以上も生き続けます。

また、1年のうちの最盛期には一日200~300個も卵を産むほどのスタミナで、厳寒期を除いてほとんど無休で産み続けます。女王バチが一生に産む卵の数

栄養成分としてビタミンB1、B2、ビオチンや各種ミネラルを多量に含み、まだ科学的に解明されていない成分もあるようです。

タンパク質を約12%含むローヤルゼリーは卵と同様高たんぱく質食品といえます。

健康食品として更年期障害の回復にも効果があるといわれ、美容には皮膚や筋肉のアンチエイジングに役立つと期待されています。

ただし、ローヤルゼリーは摂取後すぐに冷蔵庫に保管しなければ、効果が減少していきます。

参照:  Interview: Beekeeper@ Vancouver,  ロイヤルゼリーとハチミツの特性

菌から守るプロポリス

ミツバチが植物の樹脂(植物が新芽、新葉、傷口を保護するために一種の防衛物質として分泌する)を巣に持ち帰り、巣の隙間や寒気の侵入を防ぐ役割と外へ行って蜜を集めてきたミツバチが卵や女王蜂のいる巣の中にばい菌を持ち入れないための抗菌壁としての役割をします。

プロポリスの防腐効果と抗菌活性効果を利用した古代エジプトのミイラ作りにも利用されてきたのは有名なところです。

プロポリスは、植物のフラボノイド含有素材として多くの効能があるといわれています。

プロポリスの抗菌活性を利用した研究では、食中毒の原因菌やサルモネラ菌、ピロリ菌、虫歯原因菌、歯周病の原因菌などに対する有効性が報告されています。

また、プロポリスはコレステロール体内合成を抑え、脂肪吸収を阻害するなど脂肪代謝を改善して体内の脂肪量を低下させることが明らかになっています。

健康に有効な効能がある一方、養蜂家など直接プロポリス原料と接触する機会のある職業で皮膚炎の症例報告や健康食品、化粧品として使用した場合の副作用が増加しているという報告もあります。

商品が体に合っているかどうかパッチテストなどでチェックすることをおすすめします。

参照:Henschel Occupational contact dermatitis from propolis プロポリスとメタボリックシンドローム予防  プロポリス接触皮膚炎 

Pasolini G, Semenza Allegie contact with propolis enriched honey 代替医療とプロポリス  プロポリスと脂肪蓄積抑制

 ミツバチと農業

人間の健康維持に欠かせない野菜や果物。

農作物の中で昆虫などによる受粉を必要とする作物の割合は約45%、その90%がミツバチによって行われています。

ミツバチはハチミツの生産以外にも果樹、イチゴやメロン栽培などの花粉交配をするポリネーターとして重要な役割をもっています。

ところが、近年世界におけるミツバチ減少が報告されています。

「蜂群崩壊症候群」

ミツバチが越冬できずに消失したり、働きバチのほとんどが女王バチや幼虫などを残したまま突然いなくなりミツバチの群れが維持できなくなる現象が多く報告されている。

まるでスクープ記事「家に妊婦と乳飲み子を残して消えた夫謎の失踪事件」のようですよね。

こう考えてみると怖い現実が実際に世界で多く起きているんです。

2006年秋~2007年春にかけてアメリカの22州において蜂群の大規模な消失(30-90%)その後も毎年30%以上の減少、その原因としてネオニコチノイド系の殺虫剤の影響、ダニなどの寄生虫やウィルスなどの病原体による疫病が考えられます。

つまり、野菜を流通させる目的で大量生産のために使う農薬でミツバチがどんどん減少しているのです。日本国内ではハチミツの転飼といって越冬のためにハチミツを移動して飼育し、いちごやメロンの花粉交配の時期になると日本を横断してそれぞれの産地に運ばれています。

財務省が発表した貿易統計によると国内流通量のうち国内ハチミツ生産は約6%、輸入が約94%で、輸入ハチミツの70%が中国産、次にアルゼンチン、カナダ、ハンガリーと続きます。

価格は逆に中国産のハチミツが一番安く、一番量の少ない輸入国ニュージーランド産のハチミツが輸入課税4759円/㎏と高値で国内流通しています。(2019年1月現在)

結晶化した状態で輸入されるので食品会社において熱処理をし、消費者が好む液状化したトロッとした状態で市場で販売されます。

生のハチミツは栄養満点の健康食品ですが、熱処理によって熱に弱い栄養素、ビタミンや酵素などが減った状態で瓶詰めされて流通しています。

健康志向の人には栄養がぎっしり詰まった純国産の生ハチミツがおすすめです。

ミツバチの生態を調べてみると活動から生産まで生涯を人間のために働きっぱなし。

健康維持や美容に恩恵を受けているのに必要以上に摂りすぎたり、スーパーでは賞味期限や売れ残りで商品は捨てている現状。生き物の命を無駄にしているなと思います。

さらに、野菜の大量生産を理由に農薬の被害を受けて減っていくミツバチ。

人間の自然や地球に対する態度は「持ちつ持たれつのバランス」に反していますよね。

日本在来種である日本ミツバチの保全は里山をはじめ国内の生態系の維持が大切です。

次世代のためではなく3世代、4世代、もっと未来のことを考えて今変化しないといけない時がきていると思います。

参照:農薬のミツバチへのリスク 世界におけるみつばちの減少 いちご花粉媒介用ミツバチ  農林水産省 養蜂 

ミツバチを助ける対策

日本国内では農薬のほかにもミツバチが利用できる蜜源植物が大幅に減少しています。

・ 土地の開発が進んだこと

・ ナタネなど蜜源であった農作物の栽培が激減した

・ 外来の昆虫が増えたので蜜を十分に得られない状況がある

・ 蜜源となる広葉樹が少ない

・ 品種改良により蜜や花粉の量が減らされた果樹が栽培されている

農林水産省は、安全性を確認して登録された農薬のみを使用するように規制したり、ミツバチに農薬がかかるのを防ぐために農家と養蜂家との連絡を密にとるように指導しています。

日本養蜂協会では蜜源保護増殖対策としてナタネ、レンゲ、ヘアリーベッチの種子を配布しています。 何よりも一見時間がかかりそうなことも地域社会で関心をもつことが重要だと思います。

日本養蜂協会公式サイトはこちら → beekeeping.or.jp

参照:みつばちへの気配り NHK  日本養蜂協会 農林水産省 

庭の菜園に訪れたミツバチを見ているといつも「ただ、ひたすら蜜を集める姿=今、ここ」を感じて見ているだけで癒されます。働きバチの命はわずか4週間。

草の根的活動だけれど家庭菜園だけでも農薬を使わない環境を作っていきたいですね。

幼稚園の先生とおばあちゃんが薦める絵本はこちら→「たね」「はっぱとねっこ

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ベランダやおうちの庭の片隅でそろそろ野菜作りでもしようかなと思っている人もいるでしょうね。 でも、せっかく家族が口にするものだから農薬や肥料に頼らないで野菜を育てたいと思っている人に健康でおいしい野菜を育てるガーデニングのコツをご紹介します。

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